エレキギターを夜中に思いっきり弾いてストレス発散したい。その願いが叶いました!

シミズン
1960年6月10日(時の記念日)生まれ。音楽好きの59歳。
横浜在住、家内とセキセイインコと同居。
私の生まれた丁度百年前「桜田門外の変」起こる。
たった100年前に、龍馬たちが命をかけていたことに驚かされます。
もっと見聞を広めたいと「放送大学」を視聴したり古典を読んだりしています。営業マン
高校生の時、アルバイトをして、ちょっと高めのギターを買いました。この時のギターは「アコースティック・ギター」。

本当はエレキギターが欲しかったのですが、ギター本体だけでなく、アンプ(音響を増幅するもの)などお金のかかる機器がないと音がならないので、あきらめました。

それでもこの「アコースティック・ギター」でずいぶん充実した時間を過ごすことが出来ました。

友達と仲たがいして、一人ぼっちで過ごしていた時期、ギターが友達でした。今でも、仕事のストレス発散のために、ギターを楽しんでいます。

でも一番困るのは、夜です。さすがにご近所の迷惑を考えると、仕事から帰宅後の夜にギターを弾くのは、ためらわれました。

しかし「やっぱり手軽にエレキギターを弾いてみたいなあ」と思っていました。

きっとヘッドフォンにつなげれば、夜中でもエレキギターを弾くことができるだろうし、CDプレイヤーなどとつないだら、好きな歌手と「共演」もできるんだろうなあ、と憧れてもいました。

そんな夢が、あるエレキギターとの出会いで、実現できたのです。



肩身のせまいギタリスト

Photo by シミズン August 10,2019

ギターを他人の「耳」を気にせず、迷惑をかけずに楽しみたい。

この思いはどんどん強くなりました。

特に、仕事がヘビーになり、ストレスがたまると「ああ夜中、エレキギターをかき鳴らしてスッキリしたい」と思うのです。

それでときどき、「まあいいかあ」と思って夜中にギターを弾くと、翌朝、ごみ出しのときなどに、お隣の方からチクリと皮肉を言われたりということもありました。

夜中にさまようギタリスト

Photo by シミズン August 10,2019

ギターに、綿や布きれを詰めて、「小音」にしようと考えたこともありました。ですが、6本あるギター弦を外して、また付け直し、さらに音の調整(チューニング)をやる手間を考えると、それもなかなか面倒です。

非常手段で、浴室や押入れにギターを持ち込んで弾いたこともありますが、かえって音が響いて、逆効果でした。

夜中に近所の公園に行き、弾いたこともあります。

でも、なまじっか、よいギターなので、音色が大きく響きます。公園近所のお宅への迷惑にもなると気が付いて、撤収。

ギター片手に、夜中の街を、適当なスペースを求めてさまよったこともあります。

私にぴったりの、エレキギターを見つけた!

Photo by シミズン August 10,2019

そんなある日、そうだ、「消音機付き」のギターがあるかもしれない、と楽器屋に出かけました。

果たして、それはありました。ただ、その消音機付のギターも魅力的でしたが、そのかたわらにいままで見たこともないエレキギターが置いてありました。

本体にスピーカーらしきものが内蔵されています。もしかしたら、と興奮して、店員さんにあれこれ聞きました。

  • アンプ(音響を増幅する機器)もスピーカーも内蔵されているから、別売りの物を購入する必要ない。
  • ヘッドフォンをつないで楽しむこともできる。
  • 有名アーティストも、ちょこっとリビングなどで弾くときに使っている。
  • 形から、「ぞーさん」と呼ばれている。

そんなことを教えてもらって、一も二もなくすぐ購入。

その日の夜から、自宅で思いっきりエレキギターをかき鳴らしました。

ストレス発散!思わず徹夜しそうになりました。

夜中のエレキギター、昼にも活躍

次の日も夜中にエレキギター。この日からは、CDをつないで共演!

まずは、大好きなクリスタル・ケイの「きっと永遠に」。

彼女の歌声とピアノ演奏に私のエレキギターの音色が重なって、もう最高な気分!夜中にひとり、興奮しました。

こりゃ、誰かに聞かせたい。そう思い、次の日の休日、近くの公園に行きました。もちろん、昼間です。

そこにいたのは、小学生や子連れの家族、酔っぱらいのおじさんに中国人の集団。

「きっと永遠に」のイントロのピアノに合わせて、私のエレキギターの演奏がはじまります。

最初に反応を示したのは、近くの鉄棒で遊んでいた小学校低学年の女の子、二人。

演奏する私の前に、二人して、ちょこんと座って聞き始めました。しかしそのうち、ふっといなくなってしまいました。「飽きたのかな」と思って、私は演奏を続けました。

中国人の反応は、シャイな日本人とは対照的です。「これはなんなんだ」という感じで驚き、指をさして仲間に教えています。

騒ぎがおさまってふと足元をみると、風に飛ばされないように石が置かれた紙が見えました。そのきれいな花柄のメモにはこう書かれていました。

「すてきな音楽をありがとうございました。少しですが、二人からの感謝の気持ちです」

そこには、20円が添えてありました。

また、酔っぱらいのおじさんは「あんた、テレビにでるのかあ。応援するぞ」といって、缶コーヒーを置いていきました。

好きでたまらないことは、大事にしよう!

好きでたまらないこと。

特に職業にしようとか、本格的にやろうとか、そんな気負いがなくても、「好きでたまらないこと」はストレス発散には最高です。

つくづく「趣味があってよかったなあ」と思う半生です。

夜中のエレキギターは、昼にも花開きました。自分だけでなく、周りの人にまで楽しみを分け与えることができたのです。

更にこの喜びには、うれしい「副作用」もありました。

「通勤中でも、仕事のランチタイムでも、ギターを弾きたい!」そう思って目をつけたのが、アイパッドのアプリでした。

ギターのアプリはなかなか良いものがありませんでしたが、アイパッドの画面にぴったりのピアノアプリを見つけました。

エレキギターの楽しみが、ピアノへと広がっていったのです。

あの時、このエレキギターを見つけてよかったなあとしみじみ思います。