
まずは、知らない地でやっていけるのだろうか?との不安が頭の中を駆け巡るのではないでしょうか。
初めての地では、会社の中での知人はほんの一握り、その他大勢の社員は全くの面識無し・・。ましてや生活する周りにも全く知り合いや友達がいない。土地柄によっては、よそ者を受け入れがたい文化を持っている地域もある。知らない地への異動は、不安しかない環境であることは否めません。
私も、そんな環境に放り込まれた経験のある一人です。
よそ者である私を受け入れない様子があからさまに見えており、「孤独」な日々を悶々と過ごしておりました。果たしてこの地で仕事している意味があるのだろうか?との悩みが募る中、ある歌の歌詞が私の心の中に浸透し、自分を変えるきっかけとなった、そんな素敵な曲があるのです!
知らない地への異動による孤独と不安の毎日・・。
突然の異動命令で、約1500㎞も離れた、初めて訪れる地への工場へ移ることになりました。その工場の工場長とは面識があり、数名の課長クラスの方々とも業務上繋がりがあったので、最初は異動しても普通にやっていけるだろうと、軽い気持ちであったのも事実です。
ところが、現実は甘くありませんでした。
事務所に席は準備されたものの、遠巻きに見られているようで、特に声かけられることなく、独りぼっちで過ぎていく毎日。。
自分から声掛けしようと思っても、皆の性格など全く分からないことから、何を話してよいか分からず、徐々に孤独感が募っていきました。一人でも問題ないや!と自分に言い聞かせながらも、やはり一人では何の仕事も進まない。
アパートと会社を往復するたびに、初めての地で、このまま一人で生活をしていくことの不安が一気に加速していきました。
このままではいけない・・と焦るも。。
自分から踏み出す勇気が必要と分かりながらも、積極的でない性格が邪魔をし、相手の懐に入り込めず悶々とする日々・・。そのような状況が続くと、当然ですが仕事が手につかず、悪循環に陥っておりました。
そして、自分の工場での立ち位置を知る、あまりにも辛い、決定的な出来事が起きました。
仕事上、自社作製サンプルを顧客に見ていただき、仕事に繋げていくことがミッションの一つですが、サンプルを作るためには製造工程を流す必要があります。
テスト作成を依頼し、製造工程を流れ1週間で手元に来るはずが仕上がってくる気配がない・・。どこにあるかと探すと、生産途中工程で放置され、1週間置きっぱなしとなっておりました。
生産をお願いするも、渋々と、しかも露骨に嫌な表情でした。なんと、そのようなことがそのほかの工程でも起き、結果的にサンプルが仕上がったのが3週間後、自分がよそ者扱いされ、受け入れてもらっていない現実を知ることとなりました。
本当に、異動してきたこの工場での仕事が辛いものとなり、元居た工場に戻りたい!そんな気持ちでいっぱいになっておりました。
そんな後ろ向きの気持ちに満たされている最中、この曲に出会い、自分の人生が大きく変わりました!
小田和正「今日もどこかで」との出会い
いつもの悶々としながら、車を走らせ帰路へと向かう最中、ラジオからあの曲が聴こえてきました。
そうです。小田和正の「今日もどこかで」。
いつもなら、その他の曲と同じく、聴き流していたことでしょう。
その時は、小田和正のとても透き通った声で歌われる「今日もどこかで」の詞が、心に染みわたるように浸透してきました。あなたも、そのような経験はありませんか?
誰かが いつも君を見ている 今日もどこかで君のこと想ってる
「ああ、テレビで聴いた曲だな~」と思いながら聴き入っていました。
そして、次の詞が耳の中に重く残りました。
いちどきりの短いこの人生 どれだけの人たちと出会えるんだろう
ほんとうに大切な人たちと かけがえのない その人とこの広い空の下で
降り続く雨はやがて上がる かくれてた青い空はどこまでも広がってく
なんと素敵な歌詞ではありませんか!
家に帰ってすぐに、この曲を音楽サイトでダウンロードし、繰り返し繰り返し聴きました。そして、その歌詞を口ずさむたびに涙していました。
そして、かけがえのない人たちと!

いちどきりの短いこの人生 どれだけの人たちと出会えるんだろう
何度も何度も繰り返し・・。
私は、知らない土地の人たちと出会えるチャンスをもらったのに、それを無駄にしているのでは、と思い始めていました。そして、短い人生の一部を辛いものにするのではなく、毎日出会うチャンスをきっかけに、どうせなら楽しい人生を生きよう! 次第に前向きになっていく自分がいました。
改めて、工場で自社サンプルを作る時の、自分の行動を変えてみました。
その工程にサンプルが届くタイミングは進捗表で分かるので、届いたすぐに工程にいき、「いつ作業出来ますか?出来るだけ早くお願いします!」と声をかけてみる。
しばらくは、「なんだこいつ。。」という目でしたが、以前のようにへこたれません。それをしつこく続けました。「もし忙しいなら、私が作業しても良いので。」と言ってみる。
「いや、自分の仕事だから、出来るだけ急ぎでやるから待っていて。。」
お、何だか応対が変化してきた。この行動を変わらず続けてみる。それを続けた結果
「おお、来たな。すぐ作業するから待っといて!」
出会いを勝ち得た瞬間でした!
一つの工程で懲りずに続けていると、口コミで話が伝わったのだと思います。ほかの工程でも、次第に会話してくれるようになりました。
それから1年、最初はサンプルが出来上がるのに3週間かかっていたものが、最短で2日で仕上がるようになりました。
どれだけの人たちと出会えるんだろう
待っているだけでは出会えません。出会うためには、自分から行動あるのみ、それが私の得た大切な教訓でした。
5年間のその地での勤務を終え、送別会の時には、50名強の方々に参加いただき、本当に感涙でした。
元居た工場に戻り、その後、一身上の都合により、転職しました。
しかし、知らない地で出会った、かけがえのない、大切な人たちとは今でも交流があり、繋がりは永遠となりました。
まとめ
自分にとって、大切な出会いを得たいのなら、待っていてはなかなか近づいてきません。自分から前向きに積極的に近づいていくことで、出会いに繋げていくことが出来ます。
最初は変な顔で見られるかもしれません。煙たがられるかもしれません。しかし、それを我慢して乗り切っていけば、「本当に大切な人たち」に繋がっていくことでしょう。
降り続く雨はやがて上がっていきます。そして、隠れていた青い空が、どこまでも広がっていきます。
そんな、楽しい人生をぜひ自身の手で切り開いてみて下さい。その先に、「本当に大切なかけがえのない人たち」との素晴らしい生活が待っています!
人生観を変えてくれる、『今日もどこかで』をぜひ聴いてみて下さい!
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